この記事は主に中学生の話ですので、先に小学生の話をしておきます。
下の画像が、当塾でマスターさせたい勉強方法です。この超効率的な勉強法は、この先他の分野でもずっと使えますし、マスターするだけで、成績アップは簡単になります。
1.テスト範囲をチェック(中学生に比べて、範囲がはるかに狭い)
2.ミスがなくなるまで反復して勉強する(中学生に比べて、難易度がはるかに易しい)
やることはこれだけです。勉強のコツもクソもありません。やれば取れる、やってないから取れてないだけ(漢字テスト、計算テストなどを想定)。
小学生の成績不振の9割はただの勉強不足です(特別な原因がある場合は除く)。
たったこれだけで点数が取れる小学生の勉強を、手取り足取りサポートしていたら、中学校で大変苦しみます(平均以下の順位になる可能性が大です)。ですので、私では極力口を出さないようにして、「自力で」クリアできるよう導いています。
ご家庭でも小学生のうちに、自力でテスト勉強をするクセをつけさせましょう。入塾後は、保護者様も極力サポートをしないようお願いします。
点数が悪かった場合、「勉強内容を理解していないのではないか?」とおっしゃる方がいますが、小学校の勉強内容を理解できないのであれば、そもそもの学習能力を疑う必要があります。
学習能力に問題がある場合、塾以外のところにご相談にいくことを勧めますが…そうではありませんよね?
「理解していない」から点数が取れないのではありません。シンプルに「勉強をしていない」から点数が取れないのです(「やる気がない」は別問題なので、ここでは割愛します)。
あなたは、もうお分かりなはずです。お子様は「ミスがなくなるまで」テスト勉強をしていませんでしたよね?
免許を持っている人が、運転を上手くするのに必要なのは、「教本を理解すること」ではありませんよね?
しつこくて申し訳ありませんが、この対策を間違えていて、悩む必要のない部分で悩んでいる人が意外と多いです(この点は私が得意とするところですので、ぜひご相談ください)。
ご家庭では、勉強を嫌いにさせないことや、勉強を面倒くさがないことなど、勉強に対して受け身の姿勢を作らないようにだけ、気をつけてください。そうすれば、小学生の成績アップは、塾で簡単に達成できます。
小学生の成績アップの話は以上です。
塾で成績が「上がり続ける」のは学年に1人
「塾に通えば成績は上がる」というと、上記成績表のイメージがないですか?
右肩上がりの理想的な成績の上がり方ですよね。でもこんな風に塾で成績が上がり続ける生徒は、学年に1人いるかいないかです。
あなたも学生時代勉強してきたから分かっているはずです。
あなたが通っていた塾は成績を上げ続けてくれる塾でしたか?成績は上がったり下がったりするものでしたよね?
親になるとなぜだか、「塾は通うだけで成績を上げてくれる魔法の場所」だと思う方が少なくないようです。
さて、中学校のテストでは、順位や合計点が出ますが、「成績表が返ってきたとき、どう評価したらいいですか?」という質問をいただきます。
先に結論をお伝えしておきます。
評価する必要はありません。成績が上がっていても下がっていても、その【事実】だけを受け止めてください。それから「じゃあ先生(柏倉)にも見せてね」の一言でOKです。「頑張ったね。お疲れ様」などのねぎらいの言葉があるとなおよいです。
以上です。
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「そうですよね!」と思えますか?
そもそも成績は2回に1回は下がるもの
※ここでは分かりやすく「成績=順位」とします
ここに書かれていることの理解は非常に大事です。
マラソンであなたが5位だとします。1人抜いて、あなたは4位になりました。
じゃあ4位から2人に抜かれたら? 4+2で6位になりますね。 あなたは頑張って走っているのに、順位が下がりました。
このことについて責められたら、あなたはどう感じますか?
もしあなたがマラソンで抜かれた人と同じチームでしたら、抜かれた人を責めますか?
生徒が100人いたとして、50人成績が上がったら、50人は成績が下がります。当たり前の話です。
仮にみなが同じ学力だとすると、どんなに努力していても、2回に1回は成績が下がる可能性があるということです。
ではこの50人はやる気がなかったのでしょうか?勉強内容を理解していなかったのでしょうか?
先ほどのマラソンの例えでも分かる通り、頑張って走っているのに順位は下がるんです。
子どものやる気をなくすNG対応
次に成績表が返ってきたときの、NG対応をお伝えしておきます。
結果に対して、マイナスの声掛けをすることです。
「何この点数?」「やる気あるの?」「全然理解していないんじゃない?」「そんなんだったら塾やめなさい」「このままじゃどこも受からないよ!」
こうした感情的な声掛けが子どものやる気をなくすことは、もう皆さんご理解されていると思います。
テスト結果を見たときの親の対応で成績は変わる
「算数は100点。一方、国語は50点」
こんなとき「いい成績」を評価する親と、「悪い成績」を見て怒る親に分かれます(悪いところを見てしまうのは、日本教育の影響です。我々は学校でその洗脳を受けてきて、その教育を子どもにし続けています)。
ここで成績が上がらないご家庭の特徴として、苦手な分野をなくさせようとします。「何が悪いの?」と思いますよね?
以下をご覧ください。
書かなくても想像できると思うので、書きませんが、子どもを点数だけで評価するという対応を続けていくと、どんな子でもやる気がなくなり、得意科目の点数まで下がります。
そして自分に自信がなくなり、やる気もなくなり、勉強をしなくなります。
当塾に通っても成績が上がりづらいご家庭
テスト結果について
・よくない点数を見て怒る
・点数が上がり続けないことに怒る
・点数が上がると勝手に期待して、期待通りの結果じゃなかったことに怒る
文字で読むと理不尽なのが分かりますよね。子どもが成績不振なご家庭は、これらをやってしまっています。
人間誰しも苦手分野があり、物事に失敗するのが普通です。あなたもそうではないですか?
探せばほめるべきポイントがあるのに、わざわざ怒って、子どものやる気を下げているのです。
ほめポイントを探す
勉強が出来る子に対する声かけの言葉は、すぐ出てきます。しかし勉強が苦手な子に対しては、なかなか出てこないものです。子どもの頑張りに対しては、どんな結果であっても、ほめポイントを探しましょう。
1.「お~、すごいじゃん!40位が30位になったね!」
2.「点数が下がっても、30人までが受かる受験だったら、合格してるんだよ!」
3.「そっか~。でもテスト勉強すごく頑張っていたよね!お母さんはそれだけで嬉しいよ!」
「料理を作ってもらえるだけで嬉しい」と言われるのと同じで、「机に向かうだけで偉い」みたいな考え方を、勉強苦手な子に対してはしてほしいです。
テストを見たときに、自然と出来たところをほめるクセがつけば、子どもが自主的に苦手科目の克服をしようするので、成績が上がりやすくなります。
勉強時間が足りていないのに、成績が上がらない?
仮に全員が同じ学力だった場合、成績は努力に比例するはずです。つまり、結果を出している子は、お子様より勉強しています(あるいは過去勉強してきた)。
小学生も中学生も成績が上がらないほとんどの理由が、勉強時間不足です(勉強のやり方を間違えていない前提)。
対策はシンプルです。勉強時間を増やしましょう。
そもそも勉強時間が足りないのに成績が上がらないと言っているとしたら、
「食事制限や運動時間が足りていないのに、全然痩せない」
「労働時間が少ないのに(時給制として)、給料が上がらない」
と言っているのと同じです。
厳しい言い方ですが、この状態なのに嘆いてるのであれば、それはワガママと言います。
勉強時間が足りているのに、成績が上がらない?
勉強時間が足りているのに成績が上がらないという人がいますが、理由は2つです。
・能力不足
・その点数がベスト
能力不足に関しては、それまで勉強の蓄積と、生まれ持った学力には個人差があるので仕方ありません。その差を埋めるには努力しかありません。どうしても上げたいなら、何かの時間を減らして、さらに勉強するだけです。
時間的にも、能力的にも精一杯努力していて成績が伸びない場合は、伸びないのではありません。その結果がベストなのです。
100m15秒で走れる子が14.8秒を取ったらベストタイムですよね。それと同じ考えです。
ベストタイムでしたら、ネガティブに考えたり、怒る必要は全くありませんよね。ベストタイムを出したら子どもをほめませんか?
子どものやる気をなくさせる親の特徴
15秒の子に13秒を求め続け、14.8秒を取っても怒っている親御さんがいます。15秒の子は、どうやっても13秒にはならないです。子どもを認めない対応をし続けると、子どもを潰してしまいます。
その可能性がある場合は、こちらから指摘させていただきます。親御さんの接し方が改善されない場合は、契約違反による強制退塾とさせていただきます(※親を理由とする退塾勧告や強制退塾に関しては、塾規約に書いてあります)。
子どもの勉強面への手出口出しをやめられず、「成績が上がりません」とおっしゃる方もいらっしゃいます。「我々は大人です。親として、すべきことをせず、してはいけないことをしたら、望んだ結果には絶対なりません。なるべくしてなった結果です。今の結果を受け止めてください」としか言いようがありません。
私が「お子様はほかの子より、時間が〇倍かかります」と伝えたことがあるご家庭もあると思いますが、ベストタイムという考えをしてくださいというメッセージです。
期待値を上げすぎない
「頑張っているのに、結果が出なくてかわいそう」という方もいます。
今まで伝えてきた通り、半分の子は成績が下がるのです。成績が下がった子たちは全員かわいそうなのでしょうか?
そういう方は、ベストタイムの考え方をもっていただくことをおすすめします。かわいそうという考え方で接すると、結果が出せない子どもの自己肯定感は、どんどん下がり続けていくからです。
生まれ持った学習能力には個人差があることを理解し、子どもへの期待値を下げてください。子どもを認めてあげられないのは、子どもへの期待値が高すぎるのが原因です。
高学歴または、学生時代に勉強を頑張ってこなかった、のどちらかの親御さんに多い傾向です。
自分の経験や希望とは切り離し、冷静にお子様の現状を受け止めてください。
世の中頑張っても結果が出ないことも多いです。「あなたが全力を出した結果なら、お母さんはそれで十分。嬉しいよ。頑張ったね!」こういったことを子どもに伝え、結果ではなく過程で評価してあげるのが、大人の役目ではないでしょうか?
ここに書かれていることは内容がキツかったかもしれません。ですがご理解いただきたい内容ですので、オブラートに包みすぎずに、書かせていただきました。理解していただかないと、永遠に幸せになれないからです。
この記事はどちらか勉強が苦手な子向けの記事でした。
勉強が得意な子であれば、成績が上がるだけの勉強の質と量をこなせば、成績は必ず上がります。
私もそうなのですが、勉強で困ってこなかった人は、どうしても勉強が苦手な子の気持ちを理解しづらくなります。
つくば市の中学生は、公立に通っている子でさえ、早期教育、中学受験の経験者が多いです。スピードとスタミナが豊富な子たちと、同じスタートラインからマラソンを走らなければなりません。
勉強が苦手な子は、つくばの中学校では、すごく劣等感を感じやすいです(順位と点数が明確になるため)。
中学校入学後、少しでも劣等感を感じず、学校の授業についていけるようにしたいですよね。ですので、時間・精神に余裕のある小学生のうちに勉強貯金を作っておくことを、当塾では強く推奨しています。